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自己肯定感と多様性について

自己肯定感を構成するもの

恐らく日本の場合、例えば会社や家庭、社会の中で何らかの役割を果たしていること、あるいは自身がそうした組織に対して何らかの貢献をしていると実感できることが最も自己肯定感に影響を与えているのだと感じます。

 

すなわち自己肯定感とはいっても、その内実は組織といった自己ではないものによって規定される要素が大きいと感じます。

 

しかしこうした自己肯定感のあり方は万国共通なのかというとそうではないように思います。

 

例えば親の愛情、自分の主張が周囲に認められる、あるいは今が楽しければそれでいいとする刹那的感情などを感じることができれば自己肯定感が増す国も多く、日本のような自己有用感と直結した自己肯定感のあり方はむしろ少数派のように感じます。

 

さらにこうした自己有用感が極端に重視される自己肯定感のあり方は、見方を変えると、組織に対して何らかの貢献をしなければ自己肯定感を得られることができず、非常に鬱屈した精神状態を持つケースが多いと考えられます。

 

そのため自己有用感のみに頼らない、多様な価値観に基づいた自己肯定感のあり方というのが今後模索されていかなければならないように思います。

 

仕事や生き甲斐を賛美するのも大切ですが、もう少し人間の別の部分についてもより積極的に称賛されるような価値観が形成されるべきだと感じます。

 

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