自己肯定感は、子どものころに作られる
自己肯定感というのは、簡単に言うと、自分のことを好きでいられるということです。
自分のことを好きでいられて、自分の能力や行動を肯定的に認めることができる「能力」と言っても良いでしょう。
しかし、社会に出ると、いろいろな人がいます。
同じ怒られ方をしても、自分のミスを素直に受け止めて謝罪して反省する人もいれば
自分はダメな人間だ、と必要以上に卑下し、反省よりも怒られたことへの怒りを覚える人もいます。
この違いは何なのでしょうか、実はただの性格の違いということだけでは済みません。
幼少期に親の教育から受ける影響が、自己肯定感を持てる人と持てない人に分かれる一つの大きな要素になっています。
人間というのは「承認欲求」が強い生き物です。
生まれた時から一人で生きられないという生物はこの地球の多くの生き物のなかでも本当に珍しい例になります。
人間は今まで生きてきた歴史において一人では生きられない、そんな種族に本能的になっているのです。
そのため、生まれたときか本能的に「愛される」ことを望みます。
子供はとても素直なので大人以上に本能的に行動します。
子供にとって最初は「親に愛される」これがすべてなのです。
本能的に親に愛されたいと思うのです。
子供の行動を振り返ってみてください。
子供の行動はすべて親に振り返ってもらいたい、「承認してもらいたい」という行動をしています。
何かできた時には褒めてもらいたいし、
さみしい時にはなんとか気づいて気にかけてもらいたい。
わがまま言えば認めてもらえるのかな?
いい子にすれば認めてもらえるのかな?
悲しくすれば認めてもらえるのかな?
子供は承認してもらうためにあらゆる手段を使います。
そしてそれでも認めてもらえないときは、
「自分はダメなのかもしれない」
そう少しずつ思ってしまうようになっていくんです。
そのため、幼いころから親がちゃんと子供と向き合って、ちゃんと会話ができている家庭で育った子供と、
ネグレクトまではいかなくても、必要以外は子供を放置しておくような家庭で育った子供では
おのずと自己肯定感に差ができてしまいます。
自分で、こう考えたらいけない、とは分かってはいながらも、どうしてもネガティブな方向に考えてしまう人は
負のスパイラルに陥る可能性が高く、いわゆる「幸せ」が遠ざかってしまいます。
そういう人はまず自分が自己肯定感が低いかもと自覚できるようになることが第一歩です。
そして、意識してそういう思考に陥らないように気持ちを持って行くことが、自分の生活を明るくする、良い方向に向かわせる方法となります。
自己肯定感の低い子供の傾向
自己肯定感が高いことにより、自分はこれでいいんだと思えることができ、それがコミュニケーション能力や課題解決能力にもつながると考えられます。
しかし、近年ではこの自己肯定感が低い人が増えてきています。
自己肯定感が低い子の傾向としてはまだ子供にも関わらず、
「自分は絶対に愛されている」「自分はこのままでここにいていいんだ」という気持ちを持ってなくなってしまっています。
そして自己肯定感が低い子どもは自分で物事を決められなくなります。
そして無気力になってしまったり、自分より弱いもの相手に攻撃しようとしてしまうようになってしまいます。
特に親が忙し過ぎて子供にかまっている時間がないような家庭は一般家庭の子どもよりもその傾向が顕著です。
親の子供への愛の深さがとても影響してきます。
では、逆に自己肯定感が高い子どもたちにはどのような特徴があるのでしょうか。
自己肯定感が高い子供の傾向
一番大きいのはやはり親が子供に対してどれだけ愛を持って接しているかだと思います。
例えば保護者が子どもに対してかけている教育費が高い家庭ほど子どもの自己肯定感が高い傾向にあります。
他にも自然体験や家庭でのお手伝いをよくしている人ほど、自己肯定感が高い傾向があります。
これは自然体験をとおして、自分のやりたいことや成熟にもつながり、それが自分は価値のある人間なのだと思えるようになるのでしょう。
また家庭でのお手伝いからは、やったことに対して褒められることでそれが自己肯定感にもつながるのだと考えられます。
人間とは「承認欲求」というものが本能的にすごく強く、自分1人ではなかなか自信が持ちにくい傾向があります。
自己肯定感とは一人で高めるのではなく、保護者や第三者からの介入があることでより高めることができるのです。
是非とも子供は勝手に成長していくとは思わないで、
子供のことはしっかり褒めてあげ、愛をたくさん与えていってあげていってください。